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第104話

キリアンの視点

それは残酷な痛みだった。まるで自分のメイトに心臓を真っ直ぐに刺されたかのような。

痛かった。あまりにも酷く痛くて、これが現実だとは信じられなかった。

心の奥底に刻まれたその痛みは、瞬く間に激しい怒りへと変わった。

目の端が暗くなっていくのを感じた。理性を完全に遮断するほどの極限の感情だ。唯一欲したのは、奴の血を自分の手に塗れること。あの忌々しい野郎の心臓を爪で掴む吐き気がするほどの恍惚感を味わうことだった。

非人間的なスピードで信じられないほど素早く動いた。殺意に満ちた一瞬で、カイザーとシーラがいる場所のすぐそばに立ち、シーラをきつく掴んでカイザーの腕から引き離した。...