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第50話

「真実を話してください。」― ダイアン・サミュエルズ

ネロン

時々、こんな夢を見ることがある。

膝をついて両手を合わせている自分。

私は漆黒の虚空にいて、宇宙空間には星々が点在し瞬いている。頭上には満月が輝き、ダイヤモンドの炎のように明るい。白い光が私に投げかけられ、冷気に包まれる。しかし私は動じない—彫像のように静かに月の女神に祈りを捧げ続けた。

このように始まる夢はいつも恐ろしい展開を迎える。悪夢か暗闇のどちらかに放り込まれるのだ。後者はあまり頻繁には起こらない。だが今回の夢は違うような気がする。私の心と魂は全能の女神、すべての狼人間を見守る静かな観察者との謁見を懇願して...