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第221話

「私に触れて、お願い」―ジェス・C・スコット

オニキス

「やっぱり私は残るべきだと思う。息子に一人でこれを乗り越えさせたくないわ」

「セレステ、ネロンと私は話し合って、あなたは私と一緒にいるべきだと二人とも同意したんだ。常にあなたを目の届く所に置いておけば、この老いた心も安らぐよ。頼むから、反対しないでくれ」

ママは頬の内側を噛みながら、鼻から諦めのため息をついた。エゼキエルは息子の車のトランクに最後の荷物を押し込んだ。アイアンストーンへの旅の準備は整った。警備員が車の両側に並び、不機嫌そうなウィスタンが車の前でじりじりと足を踏み鳴らし、まるでここにいるのが嫌だとでも言うよ...