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第42話

椅子から持ち上げられると、私は小さなうめき声を漏らした。「寝ていなさい。俺の部屋に連れていくから」とムーンが言う。手も足も思うように動かないので、言われた通りにした。

目が覚めると、光が目に入り、吐き気を催して必死でベッドから這い出そうとする。ムーンのバスルームに駆け込み、かろうじてトイレにたどり着いた。戻してくるチップスとテキーラの組み合わせは最悪だ。胃の中身がすべて出たと思ったところで、シャワーをひねり、ブラとパンティを脱ぎ捨てた。昨夜は残りの服をムーンが脱がせてくれたのだろう。私の歯ブラシはムーンの隣の引き出しにあり、丁寧に歯を磨いて口をすすいだ。

もう二度と酒なんて飲まない。水が擦...