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第22話

ムーンはベッドサイドの電話に手を伸ばし、受話器を取ると、スペイン語で誰かと話し始めた。私は夢見るように彼がベッドから離れ、バスルームに入り、数分後に戻ってくる様子を見つめていた。彼は歯ブラシと歯磨き粉、そしてコップを持っていた。それらをベッドサイドのナイトスタンドに置いた。

彼は私が座るのを手伝い、背中に余分な枕を置いてくれた。歯ブラシに少量の歯磨き粉をつけると、それを私に手渡した。私は歯を磨きながら彼を見なかった。彼は近すぎて、昨晩一緒に入浴したとはいえ、これはどういうわけか更に親密に感じられた。やがて私は顔を上げると、彼はうがいのためにコップを差し出してくれた。彼がそれらをバスルームに戻...