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第18話

彼の声が実際に聞こえるまで待つ。その声を聞いた瞬間、私の体の緊張が解ける。立ち上がる必要があるが、足に指令を送ることができない。「ムーン」と私は呻く。懐中電灯が四方に広がり、私のかすれた声がした方向に集中する。ムーンが最初に私のところに来て、私の横にひざまずく。懐中電灯に目が眩んで私は顔をしかめる。

「彼女から光を外せ」とムーンが厳しく言う。彼が持っているもの以外の光はすべて移動する。彼は自分の懐中電灯を下に向ける。悪い警官だと言いたい気持ちになる。常に視界を制限するべきだと。でも私は警官ではないし、ムーンは間違いなく警官ではない。

「話してくれ、ベイビー」彼は私の顔から髪をどける。

吐...