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第162話

午後四時少し過ぎ、私がデスクに座っていると、記録係のドナから内線電話がかかってきた。「ルイジアナ州シュリーブポートのスミス刑事からお電話です」

「つないでくれ」と私は言った。パソコンの画面を二十分ほど見つめて最新の報告書を作成していたため、数回まばたきをして視界をはっきりさせる。若い頃のように検死にはもう熱中できない。血と暴力が多すぎるんだ。カーティスの作業を見ていて分かったのは、これが一人の狂った殺人鬼の仕業だということだけだった。

電話がカチッと鳴る。「ストリート刑事ですか?」とぶっきらぼうな声が聞こえた。

「私です」

「UCIに入力された情報で似たようなケースがヒットしました」私...