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第149話

疲れ果てたよ。立て続けに十日間、二交代勤務が続いて、終わりが見えない。売春婦と身元確認された二人の女性の遺体があって、これからもっと増えるんじゃないかと心配だ。机から立ち上がって、伸びをしながら、三時間以上もこのくそレポートを書いたせいで中背部に走る痛みを和らげようとする。体を曲げると関節がポキポキ鳴る。こんな仕事には歳を取りすぎた気がするが、まだ三十二歳だ。

警官になって悪い奴らを捕まえると思っていたとき、誰かが「警察の仕事は八割が報告書作成、一割が政治的なクソに耐えること、残りの一割が悪者を捕まえることだ」と教えてくれていたら、俺は木の剪定師になっていただろう。代々法執行官の家系に生まれ...