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第145話

痛みは私が生きている証拠だ。ダガーの声が私をそうさせている。彼は私が病院にいると言う。彼は私を愛していると言う。目を開けることも、自分の体を感じることもできない。それが怖い。私は足に意識を集中させ、数センチ動かす。

「リラックスして、プリンセス」彼は私の手を握っている。「顔と片目にはバンデージが巻かれているんだ。もう片方の目はまだ腫れて開かない。俺がついてる。医者も看護師も素晴らしくて、君をよく看てくれてる」

私はもう少し集中して、彼の指を握り返す。

別の声が聞こえる、女性の声だ。「痛み止めが必要なら、もっと差し上げられますよ。指一本で『はい』、二本で『いいえ』と答えてみましょう」

ダ...