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第408話

村人たちは、エリザベスの頼み通りに墓を掘った。時刻はちょうど一時だった。

エリザベスは呪文を唱え、自分が描いた巻物を燃やし、墓に印をつけた。

その日は曇り空で、雨は降らなかったものの、暗い雲が立ち込めていた。

エリザベスが印付けを終えるとすぐに、そこにいた全員が驚愕した。なぜなら、新しく印をつけた墓の真上に虹が現れたからだ。

エリザベスが沈黙を破った。「棺を置いてください」彼女の言葉に皆は現実に引き戻され、新たな尊敬の眼差しで彼女を見つめた。

「エリザベスは只者ではない」と彼らは思った。

カシウスはさらに驚いていた。自分の目で見ていなければ、信じられなかっただろう。「エリザベス...