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第326話残念ながら私には効かない

エリザベスは考えを巡らせ、ベティが自分を訪ねてくるのはエンリケの件に違いないと確信した。きっと彼女が持っているあの占い道具のことが目的だろう。

ケビンは返信を見て、思わず笑ってしまった。エリザベスは鋭い。すぐに察したのだ。彼は占い協会の会長が言っていたことを繰り返して、メッセージを送った。

ケビン:「ママはエンリケの悪運を抑えるために、占い道具を借りたいだけなんだ。」

エリザベス:「時間の無駄だからやめておくように伝えて。」

ケビンはエリザベスが貸さないだろうとわかっていた。予想通りだ。彼女は必要とあればかなり冷酷になれる。

ケビン:「説得できないんだ、パパですら止められない!」

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