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第979話

ユリシーズは一瞬立ち止まった。振り返ることなく、彼は言った。「過去は過去に置いておけ。人は前に進む必要がある。お前もだ」

そう言って、彼は病室を後にし、アレクサンダーを一人残して厳しい情報を受け止めさせた。

クインはアレクサンダーが放心状態になっていることに気づいた。彼の指にあるタバコは最後まで燃え尽き、彼が気づかないまま指を焦がしていた。

それから彼女は彼を軽く突いた。

アレクサンダーはハッとして我に返り、彼女を見た。

クインはタバコを見て言った。「燃え尽きてるわよ」

アレクサンダーはようやく気づいたようだった。彼は無関心にタバコを見つめ、焦げた指を気にせず、無表情でベッドサイド...