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第789話

彼の目の冷たさに話していた女性はぎょっとした。

彼女は何かもっと言おうとしていたが、彼が「彼女はどっちに走っていった？」と尋ねるのを聞いた。

「あっちです」女性は左を指さした。

アレクサンダーは彼女に構わず、その方向に追いかけて行った。

クインは脇のドアから外に走り出た。モールを出ると、彼女は店が立ち並ぶ歩行者専用の通りに出た。そのほとんどは食べ物を売る店だった。

様々な香りが空気を満たし、クインの口の中に唾液が溜まった。しかし、お金を持っていないことに気づき、何かを買う考えはあきらめなければならなかった。

彼女は歩行者専用通りの端に向かって目的もなく歩いた。小雨が降っており、すぐ...