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第770話

ウォルターはゆっくりと椅子に腰を下ろし、クインを頭からつま先まで値踏みするように見た。「君は誰だ？」

クインは彼を見つめ、少し考えてから言った。「クインよ」

喉がまだ傷ついていたため、彼女の声はかすれていた。

「何歳だ？」

彼女は4本の指を立てた。「5歳」

ウォルターは驚いた。

「何があったか覚えているか？」

「火、熱い火」クインは炎に焼かれた感覚を思い出し、全身が痛み始めた。彼女の顔には恐怖の色が浮かんでいた。

ウォルターは思慮深げに彼女を見つめた。まるで何かを既に察しているかのようだった。

「君の名前はクイン。じゃあ、両親の名前は知っているか？」

クインは警戒心を持って...