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第537話

この赤い冬のドレスには白いふわふわした袖口と襟があり、かなり子供っぽく見えた。

しかし、ウォルターが彼女をじっと見つめているのを見て、クインはやはり服を手に取り、着替えに行った。

服に着替えた後、ウォルターは彼女を姿見の前に連れて行き、彼女の後ろに立って肩をつかみ、「こんな美しい服を着るべきだよ。君にとてもよく似合っている」と言った。

クインは鏡の中の人物を見た。このドレスのスタイルは彼女を突然数歳若く見せ、まるでまだ学校に通う中学生のようだった。

ウォルターはそれからくしを取り上げ、クインの髪をとかし始めた。クインはその場に硬直したまま立っていた。

鏡越しに、彼女は自分より遥かに背...