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第52話

クインは目を覚ますと、隣のベッドが冷たく空っぽになっていることに気づいた。体を起こすと、ナイトスタンドに置かれた自分のスマホが目に入った。画面にはフル充電と正午の時刻が表示されていた。緊迫感に駆られてベッドから飛び出し、急いで服を着ると病院へと向かった。

受付で登録用紙に記入しながら、クインはWhatsAppでアビゲイルに融資を頼むことを考えていた。しかし、メッセージを送ろうとした瞬間、アレキサンダーからの送金通知に気づいた。メッセージを開くと、彼が5万ドルを送金してきたことがわかった。大金ではなかったが、彼女の口座残高は登録料すら足りない状態だったため、しぶしぶその送金を受け入れた。

通...