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第416話

クインの目がわずかに見開き、唇が少し開き、目に喜びの光が宿ったのが彼女の反応だった。

「この二匹の犬は好き?」ショーンが尋ねた。彼女の視線は子犬からショーンの顔に移った。彼の表情には緊張の色が見えた。

返事として、クインは力強くうなずいた。

ショーンはほっと息をつくと、すぐにケージをクインのベッドの下に置いた。彼はケージを開け、子犬の一匹をそっと持ち上げ、クインに差し出した。

どうすればいいか分からないクインは、おずおずと子犬を彼の手から受け取り、腕の中で最大限の注意を払って抱きかかえた。落ち着きのない好奇心旺盛な子犬は彼女の腕の周りをクンクン嗅ぎ回り、小さな尻尾を激しく振りながら、彼...