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第1191話

クィンは立ち上がり、死体を慎重に跨ぎながら、枝をいくつか拾い集めた。

アレクサンダーは火を起こし、ライターをしまった。クィンは彼に服を脱ぐよう言い、傷を確認しようとした。

彼の腕と背中はひどい状態で、肩から腰まで伸びる一つの醜い切り傷からは、まだ大量の血が流れていた。

何もしなければ、彼は確実に失血死するだろう。

「何もないのにどうやって手当てすればいいの?」クィンは動揺しながら尋ねた。

「なら、しなくていい。俺を死なせればいい」アレクサンダーは何気なく言い、体を起こして彼女を見つめた。「どうせ俺がいることを望んでないだろ」

クィンは言葉を失った。反論したかったが、言葉が見つからな...