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第1112話

四十分後、彼らはようやく町の病院に到着した。

クインはアレクサンダーを馬から降ろして、そこに置き去りにし、助けを求めて中へと駆け込んだ。

すぐに彼は救急処置室に車椅子で運び込まれた。

クインは外で椅子に座り込み、携帯を取り出すと、ウォルターが一分前に彼女に電話をかけていたのを確認した。

彼女は画面を消し、救急処置室の赤いランプを見つめ、指に付いた血を見ながら、複雑な表情を浮かべていた。

ウォルターは自分の携帯を見て、通話が切れたことを確認すると、それを脇に放り投げた。

ソーレンは床に散らばった血のついたガーゼを片付け、袋に詰めていた。彼は肩をすくめ、小さな声で言った。「メロンさん、...