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第216章ハンドオフ

ジョイ

ニューセーラム高校の講堂は、音と動きで爆発し、混沌と十代のアドレナリンがもたらす感覚の洪水に包まれていた。ストロボの光が濃密な空気をめまぐるしい光の破片へと切り裂き、舞い散るラメの雲や、若者たちの汗の光沢を捉える。重低音のポップミュージックが観覧席を揺らし、私の踵の下で床板を振動させた。スパンコールのドレスがディスコボールのようにくるくる回り、まだ少年っぽさの残る男の子たちの体にタキシードが張り付いている。誰もが、真夜中に世界の終わりが来るとでもいうように踊っていた。

私はそのすべてを、隣のリアムと腕を組みながら通り抜けていく。まるで思い出の場所を再訪した、ありふれたカップルのよう...