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第189話

ジャック

「ヴァーチュー・サリバンの姿、誰か確認した?」無線で私は尋ねた。

「否定的です、副保安官」一人の保安官代理の声が籠もった様子で返ってきた。おそらく煙から身を守っているのだろう。「煙が最初に出始めてから彼女の姿は見ていません。ただ、土産物店の近くの茂みに隠されていた手榴弾のような複数の缶を発見しました」

「何があっても、その缶には触れるな」と私は指示した。「本部に連絡して消防と爆発物処理班に対応してもらう。今は私がヴァーチュー・サリバンを見つけるのを手伝ってくれ」

「了解しました、副保安官。彼女を見かけたらすぐに知らせます」

彼の返事の後、私は無線の通信チャンネルを切り替...