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第21話

「09:00」「ホリゾンテ刑務所」「独房」「ゼフィリア」

オーレリア・ダスク

目を開けると、昨日ほど体が痛くないことに気づいて小さなため息をついた。そして安堵のため息をもう一度ついた。昨日の痛みは耐えられないほどだった。

「起きたのか?」下の寝台から彼の声が聞こえて、私はびくっとした。

「は、はい」私は少し緊張して答えた。彼と再び関係を持ちたくなかった。

「俺はまだお前が兄貴を殴った理由が気になっている。教えてくれ、なぜ殴ったんだ?」

その質問に私はため息をついた。

「彼は私のことをあまり好きじゃないの」刑務所の天井を見上げながら答えた。

「なぜお前のことが好きじゃないんだ?」...