兄の親友に奪われて

第97話

ニコライ

アリッサの朝食スムージーを作りながら、この一週間ずっと彼女に飲ませてきた液体のプレナタルビタミンを慎重に量る。一滴もこぼさないように注意しながらブレンダーに注ぐ。うちの女の子には必要な栄養をすべて摂ってもらわないと。

「何してるんだ？」メイソンの声に驚いて、もう少しでボトルを倒すところだった。

「くそっ、メイス！そんな風に忍び寄るなよ、このバカ！」心臓がドキドキするのを感じながら小声で言う。

彼はボトルを手に取り、眉を上げてラベルを読む。「密輸品でも隠してるみたいだな。アリッサはこれのこと知らないんだろ」

階段の方をちらりと見て、声を低くする。「ああ、知らない。今は知る必要...