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第71話

アリッサ

ニコが私を階下に連れて行き、クラブハウスの裏にある巨大な納屋へと案内する。どうやらここが彼らの「教会」らしい。クラブの重要な集まりのための場所で、今夜はキングと私のためのものだ。

私の神経はピリピリしているけど、なんとか平静を保っている。ニコが私の腕をしっかり掴んでくれているおかげで、落ち着いていられる。私は彼に横目で素早く笑顔を向け、彼だけに聞こえるように声を低くする。「まるで結婚式で私を祭壇まで連れて行くみたいね」

彼はニヤリとする。「おそらく彼と結婚式を挙げるのに一番近い体験だろうな」

私はそれでも全然構わない。一度の結婚式で十分すぎるほどだった。

納屋に入ると、最初...