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第50話

ニコライ

キングの部屋に戻ると、アリッサはまだ裸で眠っていて、布団にくるまっていた。十分な睡眠を取れていないのに起こすのは忍びないが、グレイは1時間後に集合するよう命じている。

「起きて、かわいこちゃん」と私は囁き、彼女の肩にキスをしながら、そっと布団をめくる。

彼女は何か意味不明なことをつぶやき、寝返りを打って、布団を引き上げる。彼女の柔らかな寝息が聞こえて、思わず笑ってしまう。「ほら、ベイビー」と静かに促し、指先で彼女の滑らかな肌をなぞる。「本当に行かないといけないんだ。お前の兄貴は気が短い野郎だからな」

それでも反応はない。

ふむ。もっと動機付けが必要かもしれない。

もっと良...