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第46話

アリッサ

半眠状態のまま、私はニコの胸に頭を乗せて『ライオン・キング』のエンドロールを見ていた。私たちはディズニー映画を片っ端から観ているけれど、驚いたことにニコは一度も文句を言わない。彼の手が優しく私の髪をなでる様子は、今夜の時間そのものと同じく甘く優しい。ムファサが死んだシーンでは私は号泣したけど、ニコは何も言わず—ただ涙を拭き、私をもっと強く抱きしめてくれた。私たちの間の親密さが、思いもよらない形で私の心をほどいていく。

こんなふうに落ちていくべきじゃないと分かっているのに、どうしようもなく止められない。いずれ彼らから離れなければならない時、私はどうやって大丈夫なんて言えるだろう?

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