兄の親友に奪われて

第37話

キング

ニコとメイソンは一日中グレイが割り当てた雑用をしていた。俺は珍しく任務のない夜を手に入れ、それを俺の子猫を愛でるのに使うつもりだ。

彼女はそれに値する。ようやく心を開き、あの最低な元夫に遠ざけられていた人たちを再び彼女の人生に迎え入れ始めた。通常、俺は自分の家に他人がいるのは好まないが、彼女のためなら何だってする。

友人たちが帰った後、俺はカメラを通して彼女を見ている。モニターには、ズリに夜の最後の哺乳瓶を与える彼女の姿がはっきりと映っている。それから、彼女は娘を連れて二階に上がり、就寝の準備をする。普段はこれらのカメラを気にしない—俺の家に侵入するほど愚かな奴はいない—だが、ニ...