兄の親友に奪われて

第33話

クラブハウスでグレイと会い、獲物の場所を確認した後、私はクラブの車の一つで「ザ・ピンク・ドールハウス」の前に車を停める。それは偽のナンバープレートを付けた黒いセダンで、目立たず、必要なら簡単に処分できるものだ。

車から降りると、黒いスーツの袖口を整えながら建物を観察する。ネオンサインがちらつき、入口に淫らな光を投げかけている。そこには男たちの列ができていて、彼らの顔には期待と何かもっと暗いものが浮かんでいる。ストリップクラブが活気づき始める時間帯だ。触れることすらできない女性の体を見るために、欲求不満の男どもがのこのこやってくる。

中に入ると、一瞬で周囲の状況を把握する。出口、暗い隅、誰に...