兄の親友に奪われて

第202章

キング

「そんなに悪くなかっただろ、子猫ちゃん？」俺は、あのオンボロバンがガタガタと私道を進んで木々の間に消えていくのを見送りながら、彼女の頭のてっぺんにキスを落として囁いた。

メイソンがニコとまた一緒に行って、彼の両親――今や俺の正式な義両親だ――を送り届けると言い張ったんだ。

俺は口の端を歪める。キャロルが俺の方をちらりとでも見るたびに、アリッサは彼女にホローポイント弾みてえな鋭い視線を浴びせた。「こいつに手を出したら殺す」と言わんばかりの眼差しだ。それだけで、一晩中、忌々しいテーブルの下で俺のモノが疼きやがった。

彼女はもっと早くに気づいていたに違いない――俺とメイソンがウォーとグレイの...