兄の親友に奪われて

第159話

私は椅子に深く腰掛け、ゆっくりとブラントを一服吸い込む。煙が唇の間から渦を巻きながら立ち上がる中、アイザックが目覚め始める様子を眺める。私が頭突きした彼の額から血が滴り、イケメン面に赤い筋を作っている。

いい感じだ。

もっとひどいことをしてもよかった。正直、もっとやりたかった。だが結局、あいつを気絶させ、ゴミ袋のようにトランクに放り込み、グレイから送られてきた住所まで車で運ぶだけで我慢した。

真っ只中の何もない場所にある輸送コンテナだ。

今夜個人的な用事を片付けることについて、ボーンズは喜んでなかったが、その会話の時に操っていたのはローガンだった。そしてローガンは？基本的に我慢しろと言...