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第55話

ダリルの視点

玄関のドアが開く音がして振り向くと、涙でぬれたソフィアと、不安そうな表情のエマが入ってきた。

ヴィンセントは今度は何をしたんだ?!

「ソフィア?」と私が問いかけると、彼女は濡れた睫毛の間から私を見上げ、すすり泣きを漏らした。

「エマ、何があったんだ?」リードが私に続いて彼女たちに近づくと、エマは口を開いたり閉じたりして答えを探している。

「何があったかだって?あの新しいウエスタンバーで、この二人が男たちと腰を振り合ってたんだよ!奴らは今夜ラッキーだと思ってたんだろうな!控えめに言ってもな!」振り向くと、ヴィンセントが彼女たちの後ろから玄関に入ってきた...