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第30話

レッドはエルトンに話しかけに行き、私は彼らを見つめる。二人の手が触れ合った瞬間、レッドの目が金色に変わり、エルトンの目は黒くなった。エルトンの狼が唸る。

「またそれが起きた」レイヴンが言う。

「彼がシータであることは間違いないわね!」私は言って、レッドとエルトンのいる場所へ向かう。

レッドは右肩甲骨に触れ、小さな痛みの音を漏らす。エルトンはうめき声を上げ、右手首を回す。

「彼らはすでに印を受けている!」レイヴンが言う。

「そう、彼らは一生結ばれるわ!」私は確認する。

くそっ!

狼男がシータに選ばれるのは、そのパックが危険にさらされているからだ。

「困難な時代が来るぞ」レイヴンが...