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第303話

私は突然閃いた。「ねえ、その傷の具合はどう?この数日クレアと一緒にいて、あなたのことを確認するのを完全に忘れてたわ」

少し恥ずかしく思いながら、セシルが私のせいで怪我をしたのに、見舞いにも行かなかったことを考えた。

「ああ、かすり傷程度だよ、大したことない」セシルは、私が自分を責めないかと心配して、軽く流した。「すぐに元通りになるよ。心配すべきはクレアの方だ。彼女の調子はどう?」

私の表情は少し真剣になった。「今のところ毒の進行を遅らせることはできてるけど、解毒剤を作るまで持ちこたえられるかどうかはわからないわ」

「解毒剤を作る?」セシルは少し驚いた様子だった。「解毒剤はデズモンドが持...