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第100話

ロマニー

私はタオルを頭に巻いたままバスルームから出ると、アレックスが寝室にいないことに気づく。そこで、私はリビングルームへと続く廊下を進む。コーヒーテーブルに並ぶ銀のドーム型トレイを見て、気分が明るくなる。

彼がやってくれた。朝食を注文してくれたんだ。

私は顔に笑みを浮かべながらリビングへと小走りで入る。さっき言った言葉の影響を和らげるためなら何でもするつもりだった。でも目にした光景は、私の食欲を奪っただけでなく、笑顔も消し去った。

アレックスは半分裸で、スラックスは履いているが、シャツは脱ぎ、ズボンは開いている。彼は首を傾け、片手にウイスキーのボトル、もう片方の手にはデイナの頭を持って...