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第25話

エロス視点

時間がどこへ消えたのか考えるのは難しい。私たちが皆で話し込んでいる間、それぞれがアテナに色々なことを話し、彼女もその時点で話しても良いと感じた情報を共有していた。そんな中、ふと時計を見てみると。

なんてこと、もう午後6時?一日中ただ話しているだけで、今や舞踏会の時間だ、と私は慎重に立ち上がりながら考えた。そうすると私のメイトの注意を引いた。「大丈夫?」とアレスの膝の上から、アテナが尋ねる。

「ああ、愛しい人、大丈夫だよ。でも午後6時で、舞踏会はあと2時間もないんだ」と私は彼女を見つめながら言った。彼女の美しい顔が、気づいたことで明るくなる。「あっ大変、遅れちゃう」とア...