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第61話

ジョーイの部屋から走り出し、さよならを言うことすらしなかった。すべてが大丈夫だとわかってから彼に追いつこうと思った。階段へ向かって走り抜ける途中、ジェーンの質問にも答えなかった。

「ケイレブは大丈夫なの、マロリー？」私は必死に尋ねた。

「わ…わからないわ」彼女はすすり泣いた。

「出血してる？息はしてる？」できるだけ多くの情報を彼女から集めようとして尋ねた。

「生きてるわ、ただ意識がないだけ。わ…私が薬を飲ませたの」彼女が認めると、私の血が凍りついた。

「何の薬を飲ませたの？」

「あの人が言うには、ケイレブが私の誘いに応じやすくなるはずだったのよ。でも効かなかった。彼はふらふらになっ...