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第114話

コブラの隣に腰を下ろすと、彼は私の手を取り、両手でしっかりと握ってくれた。私は感謝の笑みを浮かべながら、彼の肩に頭を預けた。ミランダが静かにパートナーと話しながら、ちらりと私を見るのが見えた。きっと彼女は私とコブラの様子を観察して、後でジョーイかケイレブに伝えるつもりなのだろう。でも気にしなかった。私は裁判中に誰かと一緒にいるというジョーイのルールに従っているだけだ。それに、ジョーイは私が彼をどれほど深く愛しているか十分に分かっているはずだ。

「マディ?」

「はい、ディラン?」

「何か必要なものはないかって聞いたんだ」と彼は言った。

「ああ、いいえ。大丈夫よ。ありがとう」私は溜息をつい...