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第52話

三人称視点

「ここから出ていけ、今すぐだ」彼はまた冷静さを失い始めていた。

「お前は自分が何者か忘れているようだな、身分の低い者よ」父親は唸るように言った。ヘリオスは自分が最も寵愛されていないことをいつも知っており、常に自分の立場を守ろうとしていた。

「そして父上は自分が誰と話しているのかお忘れのようですね。あなたの王ですよ」それは一瞬、父親を黙らせたようだった。彼は息子が反論するとは予想していなかった。

このように彼がヘリオスに自分の立場を思い出させる時、ヘリオスはいつも黙っていたものだ。だから、彼に口答えするのは新しいことだった。父親はどう反応すればいいのか分からなかった。

「お...