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第37話

サムの視点

何も助けにならなかった。みんな私に距離を置いてくれた。みんなというのは、母、兄(ほとんど話さないけど)、そしてエリックのことだ。実際は私の方が彼を避けていたんだけど。彼が私を本当の私として見ていないことを考えるのが辛かった。彼は私の代わりに別の女性を見ていたんだ。

深呼吸して、アカデミーからの返事が来ているかメールをチェックした。

発情期が始まる前にすでに申請書を送っていた。その時はエリックに好意を持っていたけど、彼が私のものになるとは確信できなかったし、そもそも私のメイトがこのパックにいるとも限らなかったから。

開く前にもう一度深呼吸した。

「合格」

手紙にははっきり...