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第230話

退屈。

それが私の本当の気持ちを表す唯一の言葉だった。

次に入学する学院を待ちながら、何もすることがない、まったく何もないという事実に頭がおかしくなりそうだった。時間が経つにつれて、それはますます困難になっていた。

「ねえ、ベイビー」トレーニングセッションの後、エリックが部屋に入ってきて呼びかけた。

「うわぁ」と私は顔をしかめて嫌悪感を示した。「近づかないで」と偽りの嫌悪感を装った。真実は、私は本当はそれを気にしていなかった。彼の汗臭い体の匂いがしても気にならなかった。

その考えに身震いした。確かに考えるだけでも気持ち悪かったが、彼が汗を全身に擦りつけても気にならなかった。

その考え...