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第177話

ルシアは翌朝目を覚ました。森の中で数日間寝泊まりした後、ずっと気分が良くなっていた。

「おはようございます、お姫様」ある侍女が頭を下げながら挨拶した。

「おはよう。夫は今朝私を見に来た?」通常、ヘリオスは彼だけが知る理由で別々に寝るようになってからも、彼女の様子を確認しに来ていた。

「いいえ、奥様。ですが、食堂にいらっしゃいます。きっとあなたの到着をお待ちでしょう」

「彼ら?」ルシアは驚いて侍女を見た。

「女王陛下と殿下です」

ルシアは彼らに会いに向かう途中、脈拍が速くなるのを感じた。彼女が部屋に入ると、ヘリオスと女王デニンが大広間で一緒に笑っている光景が目に入った。広々とした部屋なのに、彼女...