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第38話

レイン

オレゴン

レッドウッドパックへの道のりは穏やかなものだった。パーカーは運転しながら彼女の手を握り、時々軽くて挑発的なキスを手の甲に落としていた。彼女の肌に走る小さなしびれは、決して慣れることのないものだった。パーカーはいつも触れ方が絶妙だったが、今や彼の触れ方には快感が加わり、レインはついに番として愛し合い、絆を完成させる夜を心待ちにしていた。

セバスチオンとの絆から解放されて嬉しかった。彼女が決して望まなかった相手との絆。もし彼が彼女の拒絶を受け入れたなら、二度目の番の機会があるかもしれないとずっと知っていた。もし月の女神がパーカー以外の誰かと彼女を結びつけていたら、...