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ザ・キングズ・コール

斥候たちをかすめるように通り過ぎ、カスピアンは目標地点へと疾走した。罠かもしれぬと、戦士たちがすぐさま彼の後に続いた。

現場に到着すると、そこが放棄されているのがわかった。彼らがいた形跡は明らかだったが、今はもう去っていた。

カスピアンの口からは怒りにまかせた呪詛の言葉がとめどなく溢れ出た。すでに陽は沈みかけており、今夜、彼らを追跡することは不可能だろう。

悪態をつき終えると、王はかなり離れた場所に野営地を設営するよう命じた。彼は怒りを込めて、放棄された拠点を見張り続けるつもりだった。

野営地の設営が進み、食事が配られる間も、誰も王に近づこうとはしなかった。疲労がカスピアンを襲い、彼は...