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取って

キャスピアンは椅子に身を預け、暖炉の横でグラスの氷を揺らしながら、両腕を投げ出していた。

アルファのデニスは何かと言い訳をして彼らに加わらなかった。部屋の中では男たちが互いに威勢を競い合う会話が続いていた。プールの玉を打つ音が聞こえ、男たちは酒を飲めば飲むほど騒がしくなっていった。

ドリスタンは珍しく真剣な様子で王に近づいた。「陛下」と彼は頭を下げた。

「ドリスタン王子、どうぞ」キャスピアンはグラスで向かいの席を示した。

王子はベータを背後に立たせたまま席に着いた。

「父が私に帰国を命じたことをお伝えしに参りました」

「滞在が短くなるのは残念だ。いつ発つのかね?」キャスピアンは顔に...