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第130話

言葉が空中に漂っていた。

「身構えた方がいいの?」アレクシアは目を細めて尋ねた。

「いや、でも鋭利なものは手の届かないところに置いておいた方がいいかもしれない」彼の冗談は空振りに終わり、アレクシアの表情は変わらなかった。

「それは安心できる言葉じゃないわ」アレクシアはベッドの心地よさから立ち上がり、部屋を横切ってカスピアンのバーに向かった。貴重なクリスタルのデキャンタには琥珀色の液体が入っており、そばには同じクリスタルのグラスが置かれていた。

嵐の前の静けさが王を緊張させた。彼女の怒りが爆発する方がまだましだったが、彼女が次に何をするか分からないことが彼を落ち着かなくさせていた。

「...