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第117話

執事の呼びかけに応じて、夕食が供された。席順は大部分が変更されたが、ドリスタン王子だけは女王の隣に留まっていた。

王子が女王の近くに座っていることは、以前よりも王の怒りを募らせているようで、アレクシアは彼に疑問の眼差しを向けた。しかし彼は彼女の心配など気にかけず、彼女は食事を続けた。

ワインが注がれ、次々と料理が運ばれてきた。夕食は前夜と同様に素晴らしいものだった。新鮮な花のアレンジメントが施され、再びバラが新しいデザインの主役となっていた。ハーリーの監視の目のおかげで、ヒナギクは一つも見当たらなかった。彼女は舞台裏で全てが滞りなく進むよう働いていた。

テーブルセッティングそれ自体が芸術...