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第81話

ジュリアンがバスタブに沈み込み、私の体を引き寄せる。温かい湯が筋肉をすぐにほぐしてくれる感覚と、彼が私を抱きしめ、彼の脚の間に座らせる感触。背中に感じる彼の固い胸は不思議と心地よい…。裸で、こんなに近くにいるのに…私の体は同じような欲望で燃えることはない。胸の中に温かさを感じるけれど。

「どこを触られた?」彼はかすれた声で尋ねながら、私の茶色い波のような髪を肩越しに放り、彼の肌にくっついた濡れた髪をぬらす。

「嘘をついたの」と私は囁く。ジュリアンの指がゆっくりと腕を這い上がるのを感じながら。「どこも触られてないわ」

「腕も触られてない?」彼は耳に唇を寄せながら囁く。「髪も?」

「ええ、...