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第40話

メッセージを見た瞬間から、周りの全てが緩慢に過ぎ去っていくような感覚に襲われた。ジュリアンがシャワーから出てきて、朝食を持ってきて…それから私たちはそれぞれのアパートに戻った。

そのことについて何も言い出す勇気が私にはなかった。ジュリアンもまた、画面に表示されたメッセージを気にしている様子はなかった…それはとても自然で、取るに足らないことのように思えた。そしておそらくそうなのだろう…でも、なぜこんなに悲しい気持ちになるのだろう?胸が締め付けられるような感覚がある。

何時間も天井を見つめている。目を閉じれば、昨夜の情熱的な時間の光景が頭の中によみがえり、それはキャシーのメッセージと同じくらい...