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第144話

私は鏡の前に立ち、くるりと回って、ドレスに覆われていない部分をすべて点検している。この黒いドレスはキャシーが私のために選んだもののひとつで、まだ試着していなかった。もし店で着てみていたら、きっと買わなかっただろう。

確かに美しい。とても素敵。軽くてゆったりとした生地が肌に心地よく、特に長いスカート部分が脚に触れるとき。でも…「露出が多すぎる。」

トップは黒いコルセットのようになっていて、お腹をサポートし、きつすぎることはないけれど、胸の周りの布はレースでできていて、見せるべきでないものまで見せそうになっている。それが金色のしずく模様のついたストラップにつながっている。キャシーが選んだジュエ...