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第58話

今夜の最初の1時間は今のところ順調だった。まあ、少なくとも私にとっては。最初、数人の女性がクインについて話しているのを耳にして、少し動揺した瞬間があった。彼女たちが彼の服の下がどうなっているのか想像している話を、つい聞いてしまったのだ。

正直、最初は少し腹が立ったけれど、すぐに自分だけが知っていることを思い出して微笑んだ。私は彼の肌がどれほど滑らかか知っている。彼のキャリアが残した全ての傷跡を、私の指や舌でなぞる喜びを知っている。彼が私の体に深く入り込む時、腰を動かすたびに波打つ背中や腹部の筋肉を、この手で感じたことがある。

顔が熱くなるのを感じる。今こそ、このゴシップ好きな人たちから離れ...